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山田裕士客員研究員、藤原雅樹助教らの論文がPsychiatry and Clinical Neurosciences Reports誌にOriginal Articleとして掲載されました。

Jan.05.2025

Trends in uptake of cancer screening among people with severe mental illness before and after the COVID-19 pandemic in Japan: a repeated cross-sectional study

Yuto Yamada, Masaki Fujiwara, Naoki Nakaya, Koji Otsuki, Taichi Shimazu, Maiko Fujimori, Shiro Hinotsu, Kiwamu Nagoshi, Yosuke Uchitomi, Masatoshi Inagaki

DOI: https://doi.org/10.1002/pcn5.70062

重度の精神障害を有する方は、がん検診受診率の格差が生じていることが知られていますが、我が国では精神障害者のがん検診受診率の動向を調査する方法が確立されていません。我々の研究グループでは、市の保健福祉データを用いて動向調査を行い、COVID-19の流行下で精神障害者のがん検診受診率の格差がさらに拡大した可能性を示しました。

本研究では、岡山市の協力を得て、COVID-19の流行前後を含む2018年度から2022年度までの精神障害を有する方の住民がん検診受診率の動向を調査しました。結果として重度の精神障害を有する方は、2022年度においてもがん検診受診率がCOVID-19流行前である2019年度の水準にまで回復しておらず、依然として極めて低い水準であることが示されました(2022年度のがん検診受診率:大腸がん 9.9%、肺がん 12.9%、胃がん 5.3%、乳がん 8.0%、子宮頸がん6.9%)。一方で、国民生活基礎調査に基づく一般住民のがん検診受診率は、2022年度において2019年度の受診率を上回る結果となっています。 精神障害者のがん検診受診率の動向を全国的に調査する方法の確立と、格差を是正する介入の開発が急務です。

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