研究の紹介

Research

臨床薬理研究グループ

大月三郎先生をはじめとし、岡山大学精神科神経科は、抗精神病薬の開発、基礎研究において、様々な業績をあげ、貢献してきました。
 現在、臨床薬理研究グループは、慈圭病院の武田俊彦先生、たいようの丘ホスピタルの原田俊樹先生を中心に、岡山大学にて年二回の総会を続けています。
 夏の総会(第51回岡山臨床精神薬理研究会)は、平成29年7月28日に岡山大学病院にて開催され、岡山県精神科医療センターの矢田勇慈先生より「クロザピン血中濃度測定の臨床応用」、岡山大学病院精神科神経科の井上真一郎先生より「せん妄に対するアセナピンの好適症例とその有用性について」、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科、麻酔・蘇生学教室の賀来隆治先生より「神経障害性疼痛に対する薬物療法」の講演がありました。
 冬の総会(第52回岡山臨床精神薬理研究会)は、平成30年1月28日に行われ、初めての試みとして、研修会の形をとることになりました。大雪にも関わらず、70人程度の多くの方々においでいただき、盛会となりました。特別講演1として、岡田俊先生(名古屋大学医学部附属病院 親と子どもの心療科 准教授)より「ADHD病態と薬物療法-成人期までを含めて」、特別講演2として、宇佐美政英先生(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター国府台病院 児童精神科 診療科長)より、「注意欠如・多動症の臨床における新たな薬物療法」の講演がありました。次にワークショップとして、ADHDの典型的なケースと併存障害により対応に苦慮しているケースを、皆で議論しながら、知識を深めることができました。原著論文も、臨床論文、基礎論文、症例報告など、近年もたくさん生まれました。薬理に強い岡山をぜひ守っていけたらと思います。