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Apr.28.2025
論文タイトル: Olanzapine Enabled Rechallenge After Lorlatinib-Induced Psychosis: A Case Report
著者: Akiyoshi Yokode, Masaki Fujiwara, Yuko Nakamura, Kadoaki Ohashi, Shinji Sakamoto, Manabu Takaki.
ロルラチニブはALK陽性非小細胞肺癌に適応のある第3世代チロシンキナーゼ阻害薬ですが、中枢神経移行性が高く、脳転移制御に優れる一方で、幻覚や妄想などの精神病症状を呈することがあります。今回我々は呼吸器内科と連携し、ロルラチニブ関連精神病症状に対して抗精神病薬による治療を行うことで、ロルラチニブの投与再開が可能となった一例について報告しました。また、併用する抗精神病薬としてはロルラチニブとの薬物相互作用の懸念から、オランザピンが有効な選択肢である可能性について述べています。本症例のように、脳転移があり、既に複数の分子標的薬に耐性を示しているような患者さんでは、がん治療医と協働し、今後のがん治療計画も踏まえて精神症状の治療にあたることが重要です。
https://doi.org/10.1002/pcn5.70091